不登校経験談

不登校半年、高校中退後のひきこもり半年の私が前を向けた理由

不登校・ひきこもり経験談

高校を中退したのは、高校1年3月の春休みに入る前でした。

中退する約1年前の4月、私立高校に入学したのですが、教室に入ると知っている人は誰もいませんでした。

教室には「特殊な」空気が漂っていました。
なぜか「特殊」な人たちが集まっているクラスに入れられてしまった私は、クラスの人たちに馴染むために大きな高校デビューをしました。

親の反対を押し切ってピアスを開けて、髪を巻いてメイクをして、周りに馴染むために「ギャル」になったんです。翌日朝からクラスの中心的な存在のギャルに「そのピアス可愛いね!」と声を掛けられ、派手な7人グループの一員となりました。まるで青春ドラマのようなスタートを切ることができて、事件が起こるまでの半年間は毎日充実して幸せでした。

授業をボイコットしたり、授業中にじゃがりこを食べたり、床にゴミを捨てたり、クラスに馴染むならなんだってやりました。

事件が起きたのは9月後半のこと。

中学の同級生の誰かが、なんの恨みがあったのか、私の中学の卒業写真をSNSで拡散したんです。中学生の時はニキビだらけ髪を結び、ぽっちゃりしていたため、高校デビューをした私には全く面影がありませんでした。その変化を学校中の人たちが笑い、SNSでの繋がりが広かったせいか、ピークには他校から私の顔を見に来る人もいました。

「整形」「デブ」「ゴリラ」と学校中の笑い者になったのですが、なぜ過去の写真でこんなにも笑われないといけないのか、イメチェンした後に暴言を吐かれないといけなかったのか、未だに理解できません。グループからは外され、一緒にお弁当を食べてくれる友達もいなくなり、学校に行かなくなりました。

不登校の期間は6か月、ストレスでおかしくなりました。
人が怖くなり、校舎を見るだけで吐きそうになり、家にいるときは生活音に怯える毎日でした。そして両親と心療内科に通い、高校1年の3月に高校を中退することになりました。

高校中退後は、6ヶ月間の間、家にひきこもっていました。
家では何もやる事がないので、SNSでたまたま見かけた海外ドラマ「glee」にハマっていました。変人だらけのキャストに、いじめや差別、コンプレックスなどのリアルなテーマを扱い、自分にリンクするものがあってずっと見ていました。

人が変わるには大きなきっかけが必要だと思います。
私が変われたきっかけは「glee」でした。
大げさではなく、命を救われたんです。

今は「glee」のアメリカファッションに影響を受けて、22歳になった今はフリーターですけどファッション関係の仕事をしています。

誰にも悩みを話せずに抱え込んでいる人、誰にも理解されずに孤独を感じている人に声を大にして言いたい。

「逃げるな!」とか
「向き合え!」とか
「努力しろ!」とか

いう人の声は無視してください。

不登校やひきこもりは「人と違う道を歩いて遠回りをしているだけ」なんです。
遠回りをするのって大変なんですよ。
周りからは何もしてないように見えても、ちゃんと毎日生きる努力しているんですよ。

私の場合、高校の選択が間違っていたのかもしれません。
でも、それは入学してみないと分からない事です。
頑張って、頑張って、頑張って周りの子に溶け込もうとしてましたけど、私は自分に合わない環境で無理をしていたのだと思います。不登校のキッカケとなった事件が無くても私の場合は、3年間高校に通う事は出来なかったかもしれません。

だから、今は前向きに生きています。

人と違う道を歩いて遠回りをしていると、平凡な道を歩いている人よりも多くの発見をすることができます。今不登校やひきこもり生活を送っている方はどうか焦らないで、自分の好きな時に好きなだけ立ち止まって、自分を追い込まないでください。

みんなと違って当たり前なんです。
個性を磨いていきましょ!

ココロスイッチでは、各地(千葉市蘇我大田区蒲田新宿区大久保など)で不登校や引きこもりの相談会を毎月開催しています。参加費は無料ですので、不登校の相談、引きこもりの相談、フリースクールの選び方や、通信制高校への進学相談、子育ての悩みなど不登校や引きこもりの子を持つ保護者の方はぜひご参加下さい。