ひきこもりの状態から、仕事を始めようと思っても「思うだけで踏み出せない」事や、「受け入れてくれない」と感じたり、「ひきこもりに就職は無理」と自分自身で決めつけている事があると思います。働きたい気持ちはあるのに、仕事を探す前に諦めてしまう事に自分自身へのいら立ちもあると思います。
実際に就業経験がないひきこもりの状態なら、スキルも経験もないと就職活動は難航する事が予想されます。運よく自分に合った就職先に出会えたとしても、それまでに多くの求人に応募し面接を繰り返している事でしょう。しかしそれには面接に何度落ちても、次に切り替える事ができる精神面、そして時間と労力が必要になります。そもそも、そんなに面接受けられる状態なら、ひきこもりになっていないという声も聞こえてきそうです。
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正社員はハードルが高い事を理解する
明日から正社員になって、週5日+残業を休まずこなせる自信が無いのは普通です。これはひきこもりでなくても、新卒や中途採用でも働いてみなければ分からない事です。採用する会社側でも同じ事が言えます。しっかりと休まず働いてくれるか、スキルはどうなのか、採用する側も不安なのです。就業経験が無いひきこもりの状態から週5日、月20日間+残業を1日も休まず(病欠・有給などを除く)働く事が求められる正社員は、そもそもハードルが高いのです。
派遣社員からはじめるという選択
ひきこもりを脱して、働くという事は自立に向かい歩き始める事です。しかし、何も正社員で働く人だけが自立しているわけではありません。アルバイトやパートで自立している人もいれば、派遣社員として働き自立している人もいます。正社員にこだわらず自分にあった方法で自立に向けて進めば良いのです。
自分が必要とされているか分かるから楽
派遣の仕事には期間の定めがあります。最初の契約で、例えば2ヶ月または3ヶ月単位で働く期間を定めます。期間満了となっても、派遣先企業と派遣社員の双方が合意すれば契約を更新して仕事を続ける事ができます。
つまり、派遣の場合、契約更新を派遣先企業が求めていれば、「自分が必要とされている」という事です。正社員になった場合のように、合わない上司や会社と何年、何十年といつまで続くかわからない状況で、いやいや勤務し精神的に辛くなる事はありません。
ある意味、派遣は本当のビジネスライクな関係とも言えるでしょう。自分が契約更新を望んでも派遣先企業の都合や、派遣先企業が求めるスキルが無かったとしたら契約更新にはなりません。仮に、派遣先の仕事が合わない、人間関係が微妙な場合でも、契約期間に定めがあるため「辛くても終わりがある」事を考えれば正社員よりも幾分気持ちは楽になります。
人間関係に自信が無いなら派遣社員からはじめよう
派遣社員は、正社員同士の派閥争いのようなイヤな人間関係とも無縁です。派遣社員が所属している会社はあくまで派遣会社ですから、正社員同士のトラブルは関係ありません。仮に派遣先の人間関係などのトラブルに巻き込まれそうになったら派遣会社に相談すればよいだけです。派遣社員は派遣会社に守られているので、人間関係に巻き込まれたり、不当な扱いを受けたと感じたら相談する事ができます。しかも、派遣会社から話をしてもらう事で、波風を立てずに解決できる事が多いのです。
自分の能力を思い込みで決めない事が大切
ここで派遣会社側が派遣社員の事をどのように思っているのか考えてみます。派遣会社は派遣社員がいないと仕事が成り立ちません。その為、派遣会社としては、採用した派遣社員が、できるだけ長く、気持ちよく働いてほしいと考えます。ですから、アルバイトの経験もない、就業経験もない、ひきこもりだった場合でも、その人にあった仕事(派遣先)を全力で探す事でしょう。なぜなら、派遣会社は仕事と人をマッチングさせるプロなのですから。
自分の望む時間で働ける
ひきこもりの状態を脱するべく正社員になったとしても、他の正社員と同様に、就業開始のその日から週5日+残業が重荷になる事があります。ついこの間まで、ひきこもりであったとしても、同じ固定給で働く同僚より優遇してくれるはずがありません。
派遣社員の場合は、1日8時間といった、いわゆるフルタイムの就業が無理でも、派遣先によっては短時間だけ働く事もできます。週5日ではなく、週3日といった変則的な勤務も可能です。精神的な浮き沈みがあるから、まずは自分のペースでというような場合は自分の望むシフトも派遣先によって可能になります。
自分に合った仕事探しができる
ひきこもりから派遣社員として働き始めて1年後を考えてみましょう。そのまま同じ派遣先で就業する人もいるでしょう。または契約満了後に、別の派遣先を数回経験し、今の派遣先でようやく長期間就業している人もいるでしょう。どちらの場合も、自分に合った仕事が見つかったか、近づいている事は間違いありません。そして、何よりも就業経験とスキル、コミュニケーション能力も少なからず身についている事でしょう。
この先、正社員として歩むのか、派遣社員やアルバイトとして歩むのかは、あなたの価値観やライフスタイル次第です。どれかが正しいというわけではありません。しかし、仕事をはじめて自立できた、または自立に向けて前進しているあなたの未来は明るいものになるでしょう。
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