不登校経験談

中学生のとき不登校になって、いじめられている事は恥ずかしい事ではなかった

不登校・ひきこもり経験談

現在は37歳の専業主婦をしており、中学生と小学生の息子がいます。

私が不登校になったのは中学一年生の夏休みが明けた頃から丸一か月間です。昔から明るい性格で、自分で言うのもなんですが友達も沢山居ました。ただ、平和主義でケンカが嫌いなので、八方美人なところはあったと思います。

地元の公立中学校なので、同じ小学校の友達が沢山居て一学期はとても楽しく学校生活を送っていました。

クラスにはリーダー格の様な女子が居たのですが、はじめに書いた通り平和主義で八方美人的な感じなので(笑、それなりに仲良くしており特にもめることもなかったのです。

ところが、夏休み前に私はある男子から告白をされました。
私も好きだったので付き合うことになったのですが、その男子はリーダー格の女の子が好きな男子だったのです。そんなことは知らず浮かれていた私は、その女子に自分の知らないところでありもしない嫌な噂などを流され、夏休みが明けて二学期に入った瞬間からクラスの女子全員から無視をされてしまいました。

平和主義で八方美人な性格で、クラスでも上手に立ち振る舞っていた私が(笑…。恋愛とは盲目という言葉が本当にピッタリですね…。今考えると学校という狭い空間での恋愛とは恐ろしいものです。まさか、告白された事がキッカケでクラスの女子全員から無視され不登校になるなんて、中学生の私にはそこまで考えが及びませんよね…。

普段仲良く話していた友達に「おはよう」と声を掛けても無視をされ、いつの間にか関係のない男子までもが私を無視するようになり、クラスの中に私の居場所は無くなっていたのです。それでも頑張って登校していたのですが、休み時間などに一人でポツンといる空間が耐えられず、少しずつ休むようになりました。

すると、そのリーダー格の女の子が朝に私の自宅を訪ねて「一緒に学校へ行こう」と誘ってきたのです。家族の誰にもいじめられていると話していなかったので、最初は母親に「友達が迎えに来てくれているよ」と言われ、無理やり登校した日もありましたが、その後はずっと無視をされました。

母親に「お腹が痛い」と言って休むのも限界が来て、もうどうにでもなれという気持ちで「うち、いじめられてるんだ」と打ち明けたのです。自分がいじめられているなんて格好悪い、明るいと思っていた親に申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。母親に怒られるかもしれないと思った瞬間「無理に学校に行かなくていいよ。」と言われ拍子抜けしたのを憶えています。

その日から少しずつ母親にクラスの事やいじめっ子の話をしました。一人で悶々とふさぎ込んでいた頃に比べると随分とラクでした。

毎朝、起きるのが嫌でこのまま眠ったまま目覚めなければ良いのにと何度も思いましたが、母に打ち明けたことで色々と気持ちが前向きになったのです。この頃言われて響いたのは「そんな腐った子たちの為に悩んだり、死のうと思ったり、泣いたりするなんて勿体ない」「学校辞めてもいいからその子たちにバカやろうと言ってやりなさい!」「とにかくそんなくだらない人間の為に自分の大事な人生を無駄にするなんて勿体なさすぎる」でした。

母親は不登校の私にとって本当に味方になってくれました。むしろ、母親は自分の事のように腹を立て、私が何となく思っている事を口に出して話をしてくれました。
確かにそうだ、なんでいじめっ子の為に自分だけが悩んで悲しんでいるんだろう?相手は笑っているのに…と思うと行きたくないという気持ちよりも「むかつく!」という気持ちが勝ったのです。不登校の間は、母と遊びに行ったり一緒にちょっと高級な喫茶店でケーキを食べたりして、学校だけが楽しい場所じゃないからという事を沢山話しました。

帰ってきても良いから、学校に行っていじめっ子に「バカ」って言ってみ?と言われ、自分の中で色々と消化できたのか、悩んでいることがバカらしくなったのです。平気で無視をしているクラスメイト、なんて低レベル何だろうと思うと自然に笑いがこみ上げてきました。これが不登校を抜け出したきっかけです。

翌日から特に何を言ったわけではないのですが、私の態度が明らかに変わり、堂々としていたので元友達から声を掛けてきて「ごめんね」なんて言われました。この時、次に仲良くなる友達はちゃんと深く付き合ってから考えようと心に決めて、友達と思わずにあくまでもクラスメイトだと思い、二年生にあがってからちゃんとした友達に出会うことができました。

今振り返ると、いじめられたことも不登校になったことも、両親から言われたことも全部無駄ではありませんでした。何故なら、現在中学生の息子が一度イジメに合ってしまい、引きこもりそうになった時に役立ったからです。イジメられている時の気持ちも分かり、親から言われて楽になった言葉も分かっていたので、驚くほど早く解決できました。

自分がいじめられているという事を誰かに話す、特に両親に話すのは本当に勇気がいります。私はそうでした。恥ずかしいという気持ちや情けない気持ちが先行したんです。

ただ、家族は自分の一番の味方です。
だから、いじめっ子の様に裏切ったり、ましてやイジメたりはしません。
守ってくれます。助けてくれます。

アドバイスもくれます。一緒に戦ってくれます。
話すことで気持ちが楽になります。
学校生活だけが自分の居場所ではないし、他に輝ける場所も沢山あります。

私の場合は、母親が専業主婦でしたから、不登校の時も寄り添ってもらう事ができました。でも、私も母親になって気が付きましたが、今は共働きが多いと思います(私も共働きです)。子供が悩みを抱えていたり不登校になっても、当時の私の母親のように、しっかりと寄り添う事が難しいと思います。でも、今は昔と違ってフリースクールや相談できる場所が沢山あるし、何よりも不安になっている子供を一人にしない事が大切なのかなって思います。家以外の子供の居場所じゃないけど、フリースクールとかにも頼ってもいいと思います。

いじめっ子はハッキリ言って低レベルな人間です。
そんな人たちのために流す涙は本当に勿体ない!

ココロスイッチでは、各地(千葉市蘇我大田区蒲田新宿区大久保など)で不登校や引きこもりの相談会を毎月開催しています。参加費は無料ですので、不登校の相談、引きこもりの相談、フリースクールの選び方や、通信制高校への進学相談、子育ての悩みなど不登校や引きこもりの子を持つ保護者の方はぜひご参加下さい。