コラム

不登校やひきこもりは他人事じゃない!中学生の10人に1人が学校に行きたくない

不登校やひきこもりは他人事じゃない!中学生の10人に1人が学校に行きたくない

文部科学省が昨年発表した不登校の小中学生は、全国で14万4031人です。このデータは年間で30日以上欠席した生徒を不登校とした数になります。前年度より約1万人増加しています。中学生に焦点をあてると、不登校のうち約10万人が中学生となります。

中学生になると子供達に求められるものも変わってきます。小学生までは「まだ子供だから」と周りも大目に見ていた事もあるでしょう。中学生になると、制服も着て、集団生活での規律やルールも厳しくなり、部活動にも参加。先輩・後輩など人間関係にも配慮し協調性をもって中学生活を送らなければなりません。

中学校の入学は子供にとっては、大きな環境の変化なのです。

中学生になるとなぜ起立性調節障害が多くなるのか?

中学校に入学し、周りの環境の変化と、成長に伴う体の変化、心の変化と、一度にやってくる変化に適応できない子供もいます。これがストレスとなり、自律神経が乱れ起立性調節障害となってしまいます。詳しくは下記記事をご覧ください。
中高生になりやすい起立性調節障害とか?

不登校傾向にある中学生は約33万人

このように、ある時期やキッカケから中学校に行けなくなる、行くのが辛くなる子供が増えています。年間30日以上欠席しなくても、連続で1週間以上欠席する不登校傾向にある中学生は約6万人。その他にも、保健室登校や、出席日数を確保するため学校からアドバイスを受け、朝だけ登校し早退したり、給食だけ食べに来たりする、教室外登校や部分登校などを合わせると約13万人。心の中では中学校が嫌いと感じている生徒は約14万人もいます。
不登校または不登校傾向にある中学生の数

中学生の人数は全国で約325万人

少子化で子供の人口が減り続けているにも関わらず、不登校やひきこもりの子供は増加しています。上記の不登校または不登校傾向にある中学生を合わせると日本全国の中学生の約13%約43万人もの数になるのです。つまり、中学生の10人に1人は不登校または不登校の傾向にある事が分かります。自分の子供や、身近な友達が不登校になる可能性だってあるという事です。家庭環境や学校などの集団生活の中で、生きづらさを感じている子供達が増えている事のあらわれです。

協調性を求める社会の中で自分を押し殺してないか?

当たり前の事ですが、子供は大人よりあらゆる事で経験が少ないものです。本来、子供は様々な事を体験し成長し、その中で友人関係などの協調性を身に付けていきます。協調性は独り立ちし大人になった時に必要不可欠なものですが、今の学校教育や子育て、習い事も含めて、協調性を押し付けている状況になっていないか保護者の方も考えてみる事が必要です。周りに合わせながら気持ちを押し殺しストレスを抱える子供が多くなっている事を考えましょう。

子供は大人が望む人にならない

最近は「多様性」という言葉をよく耳にする機会が増えました。子供を含めた人は、それぞれ「個性」を持っています。子育てとは、子どもの個性を最大限に尊重し、それぞれの子供達が持っている力を、のびのびと発揮できるような教育が理想のはずなのです。

不登校やひきこもりになった時に親が考える事

周りの言う事を聴く子、勉強ができる子、例えばそんな子が不登校やひきこもりになった時にどう考えますか?小中学生の時から、周りの事を考え自分の気持ちを押し殺していると、少しずつ負担を抱え苦しくなり、あるタイミングで不登校やひきこもりになる事だってあります。勉強ができる子に、中高一貫校の受験をさせ入学してから不登校になるケースも同じでしょう。『大人の言う事を聴く=自分の気持ちを抑えてしまう』、『周りに合わせる=自分の気持ちを抑えてしまう』。気持ちを押し殺しているうちに、子供自身が、自分の本音がわからなくなってしまうこともあります。

子供が不登校やひきこもりになった時に、保護者はどのように寄り添えば良いのか、親である大人が子供に与えられる事を考えてみましょう。

ココロスイッチでは、各地(千葉市蘇我大田区蒲田渋谷区・新宿区など)で不登校や引きこもりの相談会を毎月開催しています。参加費は無料ですので、不登校の相談、引きこもりの相談、フリースクールの選び方や、通信制高校への進学相談、子育ての悩みなど不登校や引きこもりの子を持つ保護者の方はぜひご参加下さい。