不登校経験談

不安が襲い給食も食べられず不登校になった中学3年

不登校・ひきこもり経験談

私が不登校になったのは中学3年生の春ごろになります。
春先からいろいろ忙しかった事もあり体が疲れていた感覚はありました。どうも体調が思わしくなかったんです。それでも何とか中学校に行き、部活も参加して乗り切ってこれたのですが、ある日の午後の集会の時にピークを迎えたのです。

体がザワザワし始めたかと思うと、突如押し寄せてくる嘔吐感。ものすごく気分が悪くなったのですが、当時の私には先生に申し出ることもできずに、運がいいのか悪いのかそのまま約2時間分の間、我慢して乗り切ってしまったのです。

でも自分の中では、「また気分が悪くなったらどうしよう」「ゲロ吐いたらどうしよう」「今度も乗り越えられるだろうか?」「先生に言うのが恥ずかしい」「友達の目が気になる」など色々な事が頭に思い浮かび再びそういった状況になった時の事ばかりを考えて怖くなってしまいました。

その影響でまず給食が食べられなくなってしまい、多くを残すようになっていました。たぶん嘔吐感を避けるためにそうなったのかもしれません。しばらくは学校行事と重なって誤魔化せていたのですが、いよいよ通常の学校生活が始まると誤魔化しもきかなくなってきたんです。

それが後々、精神的に不安をもたらすことになってしまったのだと思います。

月曜日に普通に学校の支度をして出かけたのですが、常に押し寄せ続ける不安の中で耐えられなくなって、学校へと向かう道とは違う下り坂へと自転車を走らせてしまいました。結果的にその日は、中学校を連絡なしに休み、学校から家に連絡が行ったわけですが、そこから不登校生活がはじまってしまいました。

でも、これがきっかけで、親にも給食を食べられない事や今の自分の不安な状況を話すことができたんです。

中学校に行かなくなってからは、先生が迎えに来てくれたりして1学期の間は時々通っては居たんですが、どうしても不安な気持ちを克服できず給食も食べられないってことで2学期からは完全休業状態でした。

中学3年の受験生でしたから、親も私も高校の事でも不安になっていました。一応、家にいる時は勉強はするようにしていました。親と一緒に病院にもいきましたが、精神的な要因が大きいため体の方に異常はみられない、そう当時は心療内科や精神科などを受診するって選択肢が親にもなく内科に行っていました。しっかり専門の病院に行っていたら不安障害とか、そういう病名が付いたかもしれません。

当時の精神状態を思い起こすと、人生に関しては楽観的でしたが、食事に関する不安な気持ちはとても強かったです。自宅での食事は難なくとることができるのに外食はほぼ不可能に近い状態でした。

中学校の残りはほとんど休んで不登校状態のまま卒業しました。中学卒業後、高校に進学できたのですが、在学中はずっと摂食障害と言えるような症状で通うのが辛くなり結局中退することになりました。高校の時は弁当だったので何とか持ってたのかもしれませんが・・・。

あと中退を選ぶ事ができたのは、高等学校卒業程度認定試験と言う新しい選択肢を知り得たのも理由です。そして高卒認定試験に関しては、高校在学中に修得した単位が活かせたため、いくつかの科目で受験の免除が可能になり、めでたく一発合格をすることができました。

ただ試験に向けて動き出したのが遅かったため合格したのは20歳になってからですが。
それまでの約2年間していたことは、摂食障害を克服すること。正直言って特別なことはしていません。したのは外食経験を積むことです。親もこれには協力的で、週数回の外食をさせてもらいました。

だんだんと離れしてくると共に、食べられなくても少しずつだけでも食べ勧めていく内に、離れしてくるんですよね。気が付くと味わえるようになって、大人になった今では食にこだわるグルメに変貌を遂げてしまいました(笑。

外食経験を積むことが結果的に家族と過ごす時間を増やしてくれたことも良かったんだと思います。この時は自分1人で悩んでいる感覚はなかったので。高卒認定試験合格を果たしてあとは、専門学校へ進学し、そのまま就職して働いております。こまごまとした仕事も多いですが、やりがいはあるし今の状況にはまあまあ満足はしています。

私の中で辛かったであろう中学、高校当時を振り返る事は今でもあります。もし、中学で不登校になった時に、親の不登校の対応が違っていたらとか色々たまに考えます。でも、やっぱりあの経験が、今の私の礎となってるのはあきらか、しょっぱい部分もありますが決して捨ててはいけない大切なものだと思っています。偉そうなことは言えませんが、人生の選択肢は学校以外に沢山あるってことです。

今の私が中学当時に戻るなら中学生の時から高卒認定試験の勉強をしたり、または通信制高校への入学を選んだかもしれません。きっと普通の全日制高校にはいかないでしょう。その上への進学や早い段階でキャリアを積むことを選ぶかな。

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