不登校経験談

優しく見守ってくれた両親の力

不登校・ひきこもり経験談

私は、44歳の女性で、在宅の仕事をしています。
私が不登校から引きこもりになったのは、中学3年生の春の事でした。

キッカケは、体重が増えてきた事でした。
身長が150と低いのに、当時の私は65キロありました。
私も自分の体重は分かっていましたが、なかなか痩せる事が出来ずに、
ついつい間食を増やしてしまったので、体重は減るどころか、増える一方でした。
髪の毛もかなり長くて、いつも後ろで束ねていました。

そんなある日、母がたまにはお洒落をしなさいと、
登校前に三つ編みにしてくれたんです。

校則が厳しく、リボンなどは出来ませんでしたが、
母は少しでも女の子らしくと思ってくれたのだと思います。

そして、登校した私に対して一人の男子生徒が大きな声で、
「こいつ、太ってるくせに三つ編みにしてるっ。気持ち悪いっ」と、叫んだのです。

とたんに、数人の男女が「気持ち悪い」とリズムをつけて言い始めて、
私はあまりのショックに教室から逃げ出すように出ました。
泣きながら靴をはいて、そのまま家へと帰ったのです。

それまでも、私はクラスのお荷物でした。
何かと言うと、「デブが居ると暑い」とか、
「太ってるんだからプロレスラーになれば?」とからかわれたり、
相撲をとろうと言われたり、散々でした。
でも、傷ついていると思われる事が嫌で、
いつも私は無理に笑っていたんです。

でも、この日だけは笑えなかったんです。

母が丁寧に結んでくれた三つ編みなのに、
私の為にしてくれたのに、気持ち悪いなんて。
そんなの、ひどすぎると思ったんです。

家に戻って、自分の部屋で大号泣をした私に、
母はオロオロして理由を尋ねましたが、言えませんでした。
言えば、哀しむのは母だと思ったからです。

そして、泣きながら学校を飛び出した翌日から
私の引きこもり生活が始まりました。

両親は学校に行きたがらず、部屋に閉じ籠る私に、
最初こそ学校に行くように言いました。

ですが、私の態度に困り果て、そして母がドアの前で一言、言いました。
「行きたくないなら、行かなくて良いから、せめて部屋から出てきて。元気になって」
泣いているような声でした。

私は、悩んだ末に翌日には部屋から出ました。
すると、いつもと変わらない母の姿があったのです。
母は、まるで夏休みの時のように接してくれました。
父も、何も言わずに、私が好きな映画を観に連れていってくれました。

両親の優しさに、私は時分がしている事の無意味さを感じました。
両親に心配をかけてまでする事だったのかと、自分を責めました。

そして、1ヶ月がたった頃、思いきって両親に本当の事を話しました。

太っている事でからかわれた事。
三つ編みの事を言われた事。
両親は、黙って聞いてくれました。
私は、勇気を出して学校へ戻る事にしました。

そして、ダイエットする事も決めました。
1ヶ月後の教室は、気まずい空気が流れましたが、私は耐える事が出来ました。
だって、私には優しく受け止めてくれる両親がいるのですから。

そして、今振り返ってみると、自分も悪かったと反省しています。
私は、からかわれながらも、改善しようとはしていなかったんです。
痩せようとする努力をしなかった自分にも責任があるのです。
そして、今不登校で悩んでいる人には、改善策を探して欲しいと思います。

小さな事でも良いんです。
必ず改善する事が出来ます。

そして、不登校やひきこもりの子を持つ保護者の方は
出来るだけ優しく見守ってあげてください。

私を元気にしてくれたのは、やはり優しく見守ってくれた両親のおかげなのです。

ココロスイッチでは、各地(千葉市蘇我大田区蒲田新宿区大久保など)で不登校や引きこもりの相談会を毎月開催しています。参加費は無料ですので、不登校の相談、引きこもりの相談、フリースクールの選び方や、通信制高校への進学相談、子育ての悩みなど不登校や引きこもりの子を持つ保護者の方はぜひご参加下さい。