不登校経験談

不登校から、引きこもり、そして出産

不登校・ひきこもり経験談

私が不登校となったのは、中学2年の三学期からでした。

原因は学級で良くあるリーダ的存在からの裏切りから
ターゲットとして私が選ばれてしまったことです。

学校へ行くと靴紐を取られていたり、
体育の授業から教室へ帰ると教科書がゴミ箱へ捨ててあったり、
直接なにかを言われるわけではなくて
誰がやったか教師や親には証拠も取れないようないじめ体験がきっかけです。

はじめは、黙って学校に行っていました。
でも、このいじめがきっかけで
学校へ行こうとするとお腹が痛くなったり、
「明日なんて来なきゃいいのに」と
だんだん死にたい気持ちすら持ちはじめるようになりました。

学校へ行かなくなってからは
担任の先生が私の自宅へ電話をかけてきたり、
電話に出ないと直接自宅に来たりと
電話や家のチャイムの音ですら嫌になるようになりました。

親も片棒を担ぐように
「大人は仕事が嫌でも毎日あんたを養っている」など
理由をならべ叱責するようになりました。
ひどい時には強引に自宅を引きずり出さたこともあったんです。

本当に自分の居場所も理解してくれる人もいなくて
孤独な毎日を過ごしました。

不登校になってからは、毎日親が仕事へ出てから動き出して
日中はお菓子を食べながら過ごすような、ひきこもり生活が約半年間続きました。

そのようなひきこもり生活の中で、たまたまテレビを見ていたら
フリースクールの内容が放送され、「いいなぁ・・都会の人たちは・・」と
ふと思ったこともありました。

今みたいにスマホも無い時代ですから
ひきこもりを続けていると、テレビを見ながら
お菓子を食べる生活に絶望さえ覚えていました。

でも、私にも転機が訪れました。
きっかけは、離れて暮らすおばあちゃんです。

私の事を誰かから聞いたのか
心配して家まで来てくれました。
私は思い切っておばあちゃんに今までの経過を全部話したんです。。

するとおばあちゃんは私の両親にも怒りを表し
「大丈夫!病院いくべ!」と私の今になるとキーパーソンとなってくれた1人です。

おばあちゃんは母親に病院へ行くように言ってくれて、
母親もことの大きさに気づいたようです。

受診するなり様々な検査を受けましたが、
障害なども見当たらないことから、
今後の環境で良くなって行くだろうということで
自殺願望へ対しては一時的に抗うつ剤が出されました。

そして医療期間が絡んだことで、
学校も動き出し適応指導教室の話を持ってきました。
市でやっている適応指導教室で無料で行けること、
同じように学校へ行けない人が行っているということを聴き、
どうせ死ぬならと見学に行きました。

すると、なんでこんな可愛い子が?と思うような子から、
闇が深そうな、近寄りがたい人まで何人かいました。
私は来週から行ってみようと決め行き始めました。

すると、すごくフランクに
「何で学校行かなくなったの?」とか
「お弁当一緒に食べない?」とか
同じ年の女の子が話しかけてくれて
それから15年の付き合いになっています。

私たちは中学卒業後はそれぞれ違う高校へ行きました。
彼女は全日制の私立高校へ入学し、私は通信制の高校で
週に一度の通学だけの高校へ進学しました。

時代ですよね
当時の通信制高校は、荒れた生徒も結構いました。
高校で初めてギャルというものを見てこれは凄い!楽しそう!可愛い!と
いままでみていた世界観が変わったんです(笑

先輩と一緒にギャルになってみたり半分ヤンキーのような生活をしていました。
でも、高校生活はバイトも遊びもすごく充実した日々を過ごしていたような気がします。

その後、20歳前に結婚、子供を出産し、現在3人の男の子の母親です。

子供のことや、私のバックグラウンドに賛同してくれた方がいて
積極的に子供関連の行事などに参加するようになりました。
そこから市の子育て会議委員や青少年問題の会議委員を務めさせていただいたり
子供の居場所のスタッフをやらせていただいたりもしました。

私から伝えたいことは
不登校だから、ひきこもりだから、と人生を諦めないでほしいということ。

「今見ている世界」や「今体感している現実」に対してきっと辛い思いを持っている事でしょう。
でも今見ている世界は、これから見る世界の、ほんの一部だという事です。

今辛ければ無理をする必要はないと思います。
まずは、相談相手を探してほしい。
親だったり、カウンセラーだったり
私の場合はおばあちゃんでした。

逃げてもいい
諦めたっていい
今に囚われず先の自分を明るく楽しくしてあげられるのも自分自身です。

最後になりますが、
適応指導教室で出会って15年の付き合いと書いた彼女は
今はデパートのお弁当やさんのエリアマネージャーとなり
様々な県へ仕事で飛び回っているそうです。
キャリアウーマンですよね。

私や、彼女、不登校を経験した後の人生は違いますが
こうして今生きていてよかったと思えます。

彼女と再会するたびに
「不登校の時が考えられないね〜」
「けど、不登校を経験したから出会えたんだよな〜」と
2人で語っています。

ココロスイッチでは、各地(千葉市蘇我大田区蒲田新宿区大久保など)で不登校や引きこもりの相談会を毎月開催しています。参加費は無料ですので、不登校の相談、引きこもりの相談、フリースクールの選び方や、通信制高校への進学相談、子育ての悩みなど不登校や引きこもりの子を持つ保護者の方はぜひご参加下さい。