嫌なあだ名をつけられ不登校に

私が不登校になった時期は、中学１年生の時です。
きっかけは、同じクラスの男子生徒からのイジメでした。
中学校に入学して１週間ぐらいです。

授業と授業の間の休み時間に「暗い女がいる～！」と声がして
その男子生徒の友達の男の子も「暗～い！」と発する声が聞こえてきました。

一瞬誰に発したことが分からず、
キョトンとした私に対してその男子が「お前のことだよ！」と私に向かって言ったんです。

びっくりしたのですが、
当事の私は内気で言いたいことも飲み込んでしまうような性格で、
言いたいこともうまく伝えられない子供だったので
「ひどい・・・。」の一言も発する事もできませんでした。

周りの女子生徒も味方してくれるどころかニヤニヤしながら
「ひどいんじゃな～い？！」と言う始末。

翌日になり「暗い女だから、暗子だな！おはよう！」と
朝登校して教室に入った時にその男子に言われました。

「なんでそんな事言うのかな」と
「こっちに関わんないでよ」と思いますが
口に出すことはできません。

そのような感じで、男子にいじられる日々なので、更にどんよりした気持ちになり
教室に居るのもしんどくなってきました。

一番キツかったのは
入学式の時に仲良くなった女の子もある時から私のことを「暗子」と呼んでくる様になりました。
完全に、クラスの中で私のあだ名が「暗子」になった瞬間でした。
入学後半月で、クラスでの私の立ち位置が決まり、あだ名も決まったのです。

まだ4月半ばですが、学校に行くのが嫌になりました。
だけど親に相談できませんでした。
自分がイジメを受けているなんて、恥ずかしくて言えないと思ったからです。

もうクラスの奴等の顔も見たくない！！
学校に行ったふりして休んでしまおうと、家から出て学校に行くふりをして
途中で自分から学校に体調不良の電話を入れました。

親に学校を休んだ事がバレるのを防ぐために
下校時間になるまで家には帰れません。

普段車でしか行ったことない遠いところに
歩いて行こうとゆっくり歩いて行ったのです。

しかし、制服の生徒が日中に一人で歩いていたので目立ったのでしょう。
お巡りさんが声をかけてきたのです。

「どうしたの～？学校は」
「体調不良で帰宅している所です。」
「どこの学校？」
「●●中学校です」
「そこから大分離れているよね、お母さんは？」

不審に思ったお巡りさんに親の連絡先を聞かれ
学校に言われるよりはと思い自宅の電話番号を教えました。
すぐに連絡され、母に迎えに来てもらいました。

学校も休んで、警察に補導されて、親に連絡されて
物凄く怖かったです。

でも、母は責める様子もなく
「どうして、こんなところまで来たの？学校は？」と優しく聞いてくれました。
私は、いじめられている事、暗いヤツと言われ、暗子とあだ名がついている事を
泣きながら母に伝えたのです。

そしたら母が
「そんなつまらない様な子は相手にしなくていいの！
存在してないと思っていい！
あなたには明るくニコニコと楽しく生活して欲しいから
いつも笑顔を心がけていなさい。
そしたらいじめっ子もそんなこと言うのもアホらしくなるはずよ」
と言いました。

その日のうちに担任の先生にも会いに行きイジメの事実をつげました。
その翌日からは私の気持ち落ち着くまで学校に行かなくていいことになりました。

不登校となり、学校を休んできる間は
学校に行けない罪悪感からは解放される事はありませんでしたが
家にいる間はとても気が楽になった気がしました。

それから１週間が過ぎ、
生徒全員からの謝罪の手紙を男子生徒とそのお母さんが届けに自宅に来ました。
「本当にごめんなさい。もう辛い想いさせないから学校に来て欲しい」と謝罪がありました。

ずっと学校行かない訳には行かないし
こんなんで私の将来つぶしたくないという気持ちも沸いてきたからです。
でも心から私にしてきたイジメを許したつもりもなかったです。
許すかどうかは私の自由ですしね。

でも、大きな学びはありました。

「されて嫌なことは絶対に人にしない！」
シンプルだけれど、大人だって出来ている人が少ないと思います。

そして、自分も気づかないうちに誰かを傷つけているかもしれないことを。
大人になった今でも感じることは多いです。

今現在、不登校の子がこれを読んでいるなら伝えたい事があります。

くだらない連中に自分の将来をダメにされるなんて勿体ないです。
今の学校がダメなら転入したり、
悩みは信頼出来る人に話せば解決出来たり、
気持ちが軽くなるはず。

私は今楽しくお仕事しながら結婚して育児もして幸せです。

学生時代は人生の中ではほんの短い時間。
足腰を鍛えてやりたいことに踏み出せる様に準備しましょう。