不登校経験談

中学生の3年間不登校で卒業式にも行かなかったひきこもりの弟も立派な社会人になりました

不登校・ひきこもり経験談

私は38歳、主婦です。

もう20年ほど前になりますが、私の年の離れた弟が
小学校卒業間近から中学、高校と不登校のひきこもりに
なった時期がありました。

何か先生に納得のいかないことを言われた事がきっかけになり
そこから家にひきこもるようになっていきました。
引きこもり出した時は毎朝、母親が弟をどうにか起こそう
学校へ行かせようと怒鳴っていました。

毎朝毎朝、母親と弟が喧嘩に近い言い合いをしていましたが
しばらく経つと母親が諦めたのか無理に起こして学校へ無理やり
行かせようとはしなくなりました。

弟は、中学生の初め頃まではたまに学校へ行く感じだったのですが
段々と行かなくなって来ました。

結局、中学の卒業式も出席する事はありませんでした。
高校受験もしなかったので中学卒業後の4月からは中卒無職として
ひきこもりの生活がはじまったのです。

そんな弟を見ていた母親が、色んな所から調べ集めてきた
通信制高校の資料がきっかけで、弟は4月からではなく
少し遅れた9月から通信制高校へ入学する事が決まりました。

基本は通信教育なので、家で勉強した物を学校へ提出し
2ヶ月に一度ほどの感覚でのスクーリングがあって
その時に少しずつ離れた学校へ通う生活が続きました。

毎日のように深夜までゲームをしていた弟ですが
少し違う高校の授業やたまにあるスクーリングを通して
知り合った人たちと交流するようになり
少しずつ外に出るようになって行きました。

高校在学中も、アルバイトはせず毎日淡々と過ごしていましたが
高校は無事卒業しました。

その後は、高校時代に出会った友達に触発されたのか
音楽の道を目指すために専門学校へ進学し
毎日学校へ通って勉強するようになりました。

その学校を卒業する頃、
ちょうど日本では就職氷河期と言われていた時期で
簡単に就職先が見つかる状況ではありませんでしたが
何とかあるライブハウスでの仕事を手にすることが出来ました。

そこからずっと音楽の道で頑張っている弟は
あるバンドからの引き抜きを受けて
今ではそのバンドの専属として働いています。

引きこもっていて、どうしようもないと思って不安でしたが
母がうるさく言うのを止めて見守るという選択をしてから5年ほどで
弟はひきこもりをやめて自分自身でやりたい事を見つけて
その道へ進む事ができました。

今では、違う県で住んでおり、ひきこもっていたのが嘘のように
ほとんど家に帰って来ず、自分の仕事を毎日朝から夜中まで頑張っています。

母の「口を出さずに見守る」決断が上手く働いたんだと思います。
人によっては見守るだけではダメなのかも知れませんが
私の弟は中学校にはほとんど行かずの状態から不登校を抜け出して
自分の道を見つけました。

今現在、不登校やひきこもりの状態であれば
本人も家族も今が最も辛い時期かも知れませんが
いつか抜け出せると信じて
長い目で過ごすのも1つの手段かも知れません。

ココロスイッチでは、各地(千葉市蘇我大田区蒲田新宿区大久保など)で不登校や引きこもりの相談会を毎月開催しています。参加費は無料ですので、不登校の相談、引きこもりの相談、フリースクールの選び方や、通信制高校への進学相談、子育ての悩みなど不登校や引きこもりの子を持つ保護者の方はぜひご参加下さい。