不登校経験談

生活保護の父子家庭で育ち小・中・高と不登校を経験しました。

不登校・ひきこもり経験談

不登校を経験したのは、小学校・中学校・高校それぞれで
少しずつの期間ですが、行かない時期がありました。

ずっと自分自身、人付き合いがうまくはなかった事が不登校の大きな理由です。

小学校の時は、父子家庭であることをからかわれ、それがきっかけで
嫌になっていき、学年が上がるごとに男の子が嫌になり
女の子とも話さなくなり、無口になっていきました。

数少ない女の子の友達はいましたが、小学生特有のからかいが
嫌で嫌で、さらに無口になり、登校することさえ嫌になりました。

一時期、生活保護家庭になったことも追い打ちでした。
給食費を払わずにすんでいたことが、からかいの対象になり給食泥棒と
いわれる羽目に。私の家庭が生活保護を受けているとか、その為に給食費を
払わずにすんでいるとか、なぜ周りに知れ渡ったのかも不明です。いじめです。

当時の担任が、また余計なことをする担任だったのですが
やたら私をいじるようなことを言ったりするわけです。
ほんとに余計です。ひっそり過ごしたかったのに、担任のいじりによって
また他の子にかわれたり、陰口言われたり・・・。

それでも、なんとか小学校を卒業して中学校に入学しました。
私を知らない人たちも当然通うわけなので、ある意味、心機一転という気持ちでした。

小学校の時と比べても、だいぶその不安な気持ちは少なかったと思いますが
一時期は不登校になりました。理由は小学校の時とさほど変わらないのですが
言葉数が少ないことが理由なのかはわかりませんが、嫌味な人から
目を付けられることがありました。

この時は、部活動が救ってくれていたかもしれません。
数少ない友達がそれでもできたことは救いでした。

男の子が苦手だったため、高校は迷わず女子高を選び、進学。
とくにグループに入ることはせず、部活に入り、アルバイトもして
人に対する不安感を少しずつ自分なりに克服していきました。

高校でもほんの少しの期間不登校になりました。
クラスに問題があるとかではなく、私自身の心が、どこか小中学校の時を
思い出して、登校が怖くなる瞬間があったからです。
トラウマと言うと大げさかもしれませんが、逃げ出したくなる瞬間が高校時代も
少しありました。

不登校の期間どう過ごしていたのか…
小学校と中学校の時は、ひたすら家に閉じこもりました。

父子家庭でしたので、父や兄が家を出るのを確認できるまで
外を少し歩いたりして時間をつぶし、外にずっといるわけにも
いかず、お金もなく、家の中にいることが一番安心できたのです。

ある時は仮病も使いました。
そんなことを続けていると、当然、学校からの連絡があるわけで
私が休んでいることを父が知ることになるのですが、理由など
少しは話しはしたものの、本当の気持ちは伝えませんでした。

何があったのかも深くは話しませんでした。
父には、あまり知られたくなかったというのもありますし
言ったところで、と思うこともありました。

うしろめたさ、恥ずかしさ、どう表現したらいいのか。
父もどこか理解してくれていたのか、それとも日々の仕事や家事で忙しく
私の事まで頭がまわらなかったのか定かではありませんが、責める事はありませんでした。

高校生の時は、アルバイトをしていた事で、少しはお金もあったので移動することが
できていました。それでも、不登校期間中の大半は図書館で過ごしました。
本を読んでいると、時間もたつし、没頭できるからです。
私が通った図書館は区役所に隣接してあったため、制服で何日も何時間も
過ごしているうちに、心配して声をかけてくれた職員がいました。

その人には、感謝しています。学校に行くように諭すでもなく、ただ、
心配して念のため確認に来てくれたような感じでした。このことがあり
高校の担任に、自分のこれまでの気持ちと、学校にいけないときは
図書館にいることを伝えることができました。

そのあたりから、少しずつまた、学校に足が向くようになった気がします。
学校にも図書室ありますよね。保健室にも行きました。
学習室で過ごすこともありました。そうすることで、すこしずつ慣らして
いったように思います。

高校ではクラスメイトにも恵まれていたと思います。
特にグループにいたわけでもないので、特に気にされることもなく、
何を言われることもなく、みんな、普通でした。

休んだからどうだとか、そんなことも話すわけでもなく、その時その日
その時間を過ごしている、それだけというか。

その、ある意味無関心さが、私にはとてもありがたいことでした。
徐々に学校に行くようになり、卒業し、進学することができました。

人付き合いに関しては、今も悩みが大きい問題です。
社会人になり、自分と合わないなぁと感じる人や苦手な人とも当然一緒に働かないと
いけないですし、割り切らないといけません。

社会人になってからは、一方的に犯罪的なことをされ、それによって心に傷を負い
それは今も傷み続け、ふさがることなく、闇を抱えることになった問題もあります。

それにより、体にストレスによる異常をきたし何年たっても波のように不安に襲われ
今でもトラウマです。それでも会社で働き転職し、結婚しました。

人を信じることすらできなくなっていたのに、数少ない友人や知人が心をこじ開けて
くれてました。旦那もその数少ない知人の一人でした。
今もメンタルクリニックへ通院しているのですが、学生の時ほどのひきこもりにならず
に済んでいる感じです。

数少ない友人に救われていると思います。
数少ない出会いが、細い道でも何とか道を進むきっかけになっているのかなと思います。
起伏の多い道のりが多い人生ですが、それでも、すこしでも理解してくれる
知人・友人・身内、知らない誰かでも、でも、誰かがいれば、少しは何とかなるのかなと。

私はひきこもりを全然否定なんてしません。
必要な時期もあると私は思います。
心を休めるには、そうするしかないことだってあるからです。

私もそうです。静かに平穏に過ごすのに必要です。
克服するための、数少ないそのきっかけを、大事にしてほしいなと思います。
強制でなく、本当にちょっとずつのきっかけの積み重ねを、どうか大切にしてほしい。
自分からほんのちょこっとでも、動ける気持ちになったら、その時。
その積み重ねで、ゆっくり克服してほしいと思います。

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